株式交換と株式移転は、企業の100%子会社化や、持株会社をトップとしたグループの再編成を容易にする制度です。
株式交換
株式交換とは、会社が、発行済株式の全部を、他の会社に取得させることをいいます。
この場合、当該他の会社は親会社(持株会社)となって、会社を100%子会社として支配することになります。
例えば、下の画像では、A社が、A社の発行済株式の全部を、B社に取得させることを、株式交換といいます。
親会社となるB社は、100%子会社となるA社の株式をA社株主から譲り受け、代わりに、B社の株式を所定の交換比率で計算された株数だけA社株主に交付することになります。
そして、株式交換後は、下の画像のとおり、B社は親会社(持株会社)となって、A社を100%子会社として支配することになり、A社株主はB社株主になります。
株式移転
株式移転とは、会社が、発行済株式の全部を、新たに設立する会社に取得させることをいいます。
この場合、新たに設立された会社は親会社(持株会社)となって、会社を100%子会社として支配することになります。
例えば、下の画像では、C社が、C社の発行済株式の全部を、新たに設立するD社に取得させることを、株式移転といいます。
親会社となるD社は、100%子会社となるC社の株式をC社株主から譲り受け、代わりに、D社の株式を所定の移転比率で計算された株数だけC社株主に交付することになります。
そして、株式移転後は、下の画像のとおり、新たに設立されたD社は親会社(持株会社)となって、C社を100%子会社として支配することになり、C社株主はD社株主になります。
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