【株式投資】貸借対照表の「資産の部」を見る際、注意すべきこと

資産の部

貸借対照表の「資産の部」には、会社の様々な財産が計上されています。

これらは「将来、会社の役に立つもの」という点で共通しています。

しかし、現金や預金のように今現在も額面どおりの価値があるものもあれば、そうでないものもあります。

そのため、株式投資などで企業の分析を行う際は、貸借対照表の資産の部に計上されている金額と同じ価値が、今現在もあるのかどうか、注意を払わなければなりません。

注意を払うべき点として、例えば、下記のものが挙げられます。

売掛金

商品を販売し代金を後日受取ることとした場合、資産の部には「売掛金」が計上されます。

しかし、代金を後日受け取れず、貸倒れとなる可能性もあります。

有価証券

短期的な売買を目的として株式を購入した場合、資産の部には「有価証券」が計上されます。

しかし、安く買って高く売って儲けようとしていたにもかかわらず、今現在、株価が暴落している可能性もあります。

棚卸資産(商品)

商品を仕入れて、まだ販売していない場合、資産の部には「棚卸資産(商品)」が計上されます。

しかし、売れると思って仕入れてみたものの、流行遅れや陳腐化などで不良在庫となる可能性もあります。

このように、貸借対照表の資産の部に計上されている金額と同じ価値が、今現在もあるのかどうか、疑わしいものがたくさんありますので、株式投資などで企業分析を行う際は、会社の公式サイトで最新情報を確認したり、取引会社やライバル会社の動向を確認したりなど、注意を払わなければなりません。

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