【仕訳】固定資産を除却した場合(間接法・貯蔵品・固定資産除却損)

問題

池袋商店は、600,000円で購入し6年間使用した備品を、当期首に除却した。この備品については、耐用年数10年、残存価額0とし、定額法で償却(間接法)をしてきた。この備品の除却時の処分価額は150,000円と見積もられた。

解答

固定資産除却損と貯蔵品の仕訳画像

解説

使用するために購入した備品は、固定資産に該当します。

固定資産に利用価値がなくなった場合、もう使わなくなるため、事業の用から取り除きます(倉庫などにしまっておきます)。

このように、事業の用から取り除くことを「除却」といいます。

【簿記】固定資産の「除却」と「廃棄」の違い

この問題では、固定資産を除却した際、「間接法」で記帳しているため、固定資産の勘定(取得原価)と減価償却累計額を減少させます。

この差額が、固定資産の帳簿価額になります。

・除却時点の減価償却累計額

600,000円×6年÷10年=360,000円

・除却時点の帳簿価額

600,000円-360,000円=240,000円

【減価償却】(定額法・定率法)と(直接法・間接法)の違い

そして、除却した固定資産に価値がある場合、売却できるであろう金額(処分価額や見積売却価額などという)を見積もり、貯蔵品(資産)で処理します。

したがって、除却時の処分価額が150,000円と見積もられているため、この処分価額を貯蔵品で処理します。

最後に、除却した固定資産の帳簿価額と処分価額との差額を、固定資産除却損(費用)で処理します。

・固定資産除却損

(600,000円-360,000円)-150,000円=90,000円

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