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問題
月末の金庫を実査したところ、紙幣100,000円と硬貨20,000円が保管されていたが、現金の帳簿残高は116,000円であった。不一致の原因が判明するまでの間、現金過不足勘定で処理することにした。
解答
解説
現金過不足とは、現金の、実際有高と帳簿(仕訳帳・総勘定元帳など)残高が異なり、かつ、その原因がわからない場合、原因を調べている間に一時的に用いる勘定科目です。
この問題では、現金の実際有高120,000円(100,000円+20,000円)より帳簿残額116,000円のほうが4,000円少ないため、現金4,000円を増やす仕訳をし、帳簿残額を実際有高に合わせます(実際有高は修正できないため、必ず、帳簿残額を修正する仕訳をし、帳簿残額を実際有高に合わせます)。
したがって、借方は現金4,000円になります。
そして、不一致の原因がわからないため、貸方は現金過不足4,000円になります。
この仕訳により、原因はわからないが、とりあえず、現金の実際有高と帳簿残額だけ一致させておきます。
その後、原因が判明した日に、現金過不足を適切な勘定科目に振り替えます。
▷【簿記】当座預金口座を開設し、小切手帳の交付を受けた場合の仕訳
例えば、不一致の原因が、「売掛金4,000円を現金で回収した際の仕訳をしなかった事によるもの」だと判明した場合、下記の仕訳をします。
上記の仕訳により、現金過不足を売掛金に振り替え、現金過不足の残高はゼロになりました。
これで、不一致の問題は解決しました。
なお、期末になっても原因がわからず、現金過不足が残ったままの場合もあります。
現金過不足の期末の処理方法については、現金過不足を、期末に、雑益または雑損に振り替える理由にまとめてありますので、よろしければご覧下さい。
▷【簿記】給料支払い時に、社会保険料と所得税を預かった場合の仕訳